<ソウル>河東館の名物コムタン、大統領の出前も断る頑固店

 一晩、機上の人。3月3日朝8時、エアアジア506便は定刻より20分早くソウル仁川国際空港に到着。しかし、駐機スポットは他便出発の遅れで使えず、立ち往生しての場内待機。待つこと35分やっと駐機完了。そこが地獄の始まり。なぜか大量の到着客が入国審査場に殺到。列が全然動かない。最終的に入国して荷物を拾ってタクシーに乗ったのは10時。着陸2時間後だった。最悪、これも朴大統領時代の行政効率か。

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 まあ、怒ってもしかたがないので、気分を切り替えてソウル美食の旅にスタートを切る。第一弾は到着日の昼食、場所は明洞のコムタン老舗専門店「河東館(ハドングァン、하동관)」。昼時は長蛇の列。それを避けて12時50分ごろに入店。

 コムタンとは、牛の内臓煮込みスープ。コラーゲンやアミノ酸が溶け込んでいるので、高たんぱくで栄養がよろしい。この「河東館」は、李承晩に始まり、朴正熙、全斗煥、盧泰愚、金泳三といった歴代大統領の御用達で有名になったのだが、まったく気取らないというか、庶民的な食堂であった。噂では、出前一切お断りの 「河東館」は青瓦台(大統領官邸)の出前注文をも断ったくらいの頑固な店だという。それだけで気に入った。

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 まず、スユッ(牛肉スライスと内臓(胃袋))をつまんで、昼から韓国焼酎。その内臓とは何と鮑のような食感もあって、内臓と思えない上品な貫禄に圧倒される。そして、メインのコムタン、これも牛肉スライスと内臓の両方が入っている方で、ネギをどっさりかけて頬張る。

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 コムタンといえば濁っているスープだが、この店のスープは透き通っている。だからしつこくない。ご飯の量も控えめで全体的に食後の胃袋は重くない。夕食の時間までにこれくらいなら消化できるだろう。

<次回>