株で儲かった人損した人、人生模様いろいろ

 近日の中国株式市場の暴落を受け、投資の失敗で自殺する人が続出していると、メディアが報じている。

 現物取引、いわゆる自己資金で株を取引する場合、株価が急落しても継続保有して様子見することができる。ただ信用取引となると話が違ってくる。相場が急落して所定の限界を超え投資家から追証を支払えない場合、ポジションが強制的に決済される。大損を出して強制決済されても補てんできない場合、投資家に借金が残ることになる。

 今回の株暴落で全財産を失う中国人投資家が続出している。損失額は数十万元から数百万元、数千万元まで、中に多大な借金を残してしまい、絶望の末死を選ぶ人も現れて誠に痛ましいことだ。

 株式投資のこと、中国語で「炒股」(チャウグー)といい、株(股票)をどんどん炒めて加熱させる意味だ。ほかにも不動産投資なら「炒房」、ゴールド投資の場合「炒黄金」。要するに、投資は「炒める」ことだ。なかなかリアルな表現だ。危なっかしい様子でドキドキしながら投資ならぬ投機に身を投じる人も多かろう。

 株の売買でひと財産を築いた場合、平均的な日本人の価値観でいうと、いわゆる汗水たらして稼いだ金ではない。見下されなくとも尊敬に値するほど社会的地位を得ることは難しいだろう。特に、アベノミクスでの株価高騰を受けて株が大当たりして金持ちになった人たちはどう見られているのだろうか。日本もこの先もし中国のような株価暴落があったら、どうなるのだろうか。一夜にして全財産を失ってしまい、自殺者が続出した場合、同情されるのだろうか。

 株で儲かった人損した人、人生模様いろいろ。

タグ: