忙しい忙しい、それはいいことですか?

 上海出張中はいつもの通り予定が詰まって忙しい。

 「忙しい」というのは日本の文化では基本的に賛辞や自慢の部類に入る。他人のことを「お忙しいなか」や「ご多忙」で持ち上げることがあっても、「お暇ですね」などは甚だ失礼にあたる。しかし英語の「Busy」とは必ずしもすべて褒め言葉ではない。「バタバタして効率が悪い」という皮肉が込められるときもある。

 よく考えると「忙しい」とは実はある中性的な状態で、いろんな捉え方がある。自分も忙しい忙しいと自慢するのではなく、少なくとも効率や生産性を吟味したうえで客観的に判断したい。

 忙しい忙しいやっていると、心の余裕、考える余裕を失ってしまう。それは非常に危険なことだ。