見てこの蟹炒飯、何と12万ドン(約600円)。蟹、蟹、蟹・・・。大粒の蟹肉と蟹味噌がゴロゴロして、ご飯が見つからないよと、店にクレームしたくなる。
ホーチミンの蟹食堂「Quan 94 Goc」(クアン94ゴック)は正真正銘のB級。サービスも期待できないし、ベトナム語しか通じない。要するにローカル食堂。
まず、例の揚げ春巻からスタート。いきなり蟹いっぱい詰まる蟹春巻だ。ブン(麺)とハーブの葉がどっさりとついてくる。葉っぱで巻いて豪快に頬張る。
次に運ばれてくるのは、蟹爪のタマリンドソース炒め。よくも肥えた蟹爪だ。肉がプリプリして、少々甘酸っぱいタマリンドソースに絡まれてこれは実に旨い。
いよいよ名物のソフトシェル(柔らかい殻の蟹)の唐揚の登場。カラッと、カラッと、本当にカラッと揚がったもので、一口噛んだら湧き出るのが極上の幸せだ。残念ながら、断面写真を撮る余裕がない。いや、見せたくない。幸せの独占欲が勝った。
路面店の店頭にあるのはごちゃごちゃした調理場。覗き込んだら、蟹、蟹、蟹、いたるところに蟹だ。ほぐされた蟹肉がどーんと無造作にバケツサイズの容器に盛られている。
蟹でおなかいっぱいになる幸せって分かりますか。ビールも蟹スープも飲んで、締めて勘定は1人あたり42万ドン、2000円なり!ご馳走様。