モヤシ鶏の食べ比べ。初日の夕食(第2ラウンド)は「老黄芽菜鶏」、そして翌日の昼食(第4ラウンド)は「安記芽菜鶏」、という2店が選ばれた。
早い時間帯、空いているうちに「老黄」で夕食
「老黄芽菜鶏沙河粉」(Lou Wong Tauge Ayam Kuetiau)と「安記芽菜鶏沙河粉」(Ong Kee Tauge Ayam)は、四つ角の対角線上に位置している。斜めに向かい合う両競合店は普段交流があるのだろうか。ここまで対決の姿勢を丸出しするには、心臓に毛が生えているとまでいかなくとも、そうとうな度胸が要る。
「安記」で昼食
まず、鶏の部。「老黄」の鶏は柔らかくて豊穣な酒香が漂っている。肉厚も厚く弾けるような食感がたまらない。私が持ち込んだ白酒にはぴったり。これに対して、「安記」の鶏は幾分痩せていて筋肉質になっている。肉よりも骨が際立って少々食べ辛い。肉もやや硬くペロリというわけにはいかない。その辺は好みだが、私の場合やはり、「老黄」の鶏を好む。(写真:上=老黄、下=安記)
鶏(上=老黄、下=安記)
次に、モヤシの部。どちらもイポー地産の一級品だろうから、食材そのものは甲乙付けがたい(写真撮影のアングルで違うように見えても、大差はない)。ただ制作工法の違い、あるいは加熱の時間(茹で時間)の違いによるものか、「安記」のモヤシは「老黄」よりもややシャキシャキ感が上。分かりやすくいえば、「安記」のモヤシはサラダに近い。「老黄」は炒め物に近い。それだけの差だ。もちろんこれも好みの問題だ。(写真:上=老黄、下=安記)
モヤシ(上=老黄、下=安記)
「安記」は昼食だったので、飲みがなく、食事としてスープ麺を頼んだ。これも申し分ない。特に鶏スープは素晴らしい。モヤシ鶏というのは、実は1つの料理でなく別皿に盛られる料理の組み合わせであって、それにさらにスープ麺を加えると、3点組み合わせで食事一式になる。
スープ麺(安記)
「老黄」は夕食で白酒も持ち込んで、ちびちびやるにはつまみが必要。そこで、砂肝や野菜炒めも頼んでみたら、こういった家庭的な炒め物も絶品。酒に合う。
料理(老黄)