鹿一頭喰いの美味一夜、刺身やレバーから熟成肉まで・・・

 北海道といえば海鮮だが、肉も旨い。金曜の夜、鹿一頭喰い取材で訪ねたのは、ハンター直営の鹿肉ジンギスカン「とりこ」。

 店主の相馬氏と店頭で記念写真撮影を終えると、すぐに店内に入り、7席しかないカウンターに陣取って鹿肉コースがスタート。まずは仔鹿のサーロイン刺身。ルイべかと思ったら、普通の刺身で臭みはまったくない。ジビエの刺身というのはやはり贅沢である。

 続いてはレバー、タン、ハツ、ヒレ、サーロイン、内ももへと続く。食用の鹿はすべて2歳以下の仔鹿を使っているため、まったく臭みがない(発情期を迎えた鹿にはフェロモンや加齢臭が発生する)。相馬氏が自ら焼いてくれ、肉は最高の状態であった。

上:レバー、中:ハツとヒレ、下:サーロインと内もも

 最後に出されるのは、12日間熟成させた鹿の内もも肉。「肉は腐りかけが旨い」と言われるが、ジビエもその通り、熟成肉が旨いのである。

 ほぼ完璧に近い鹿肉のフルコースであった。唯一気になるのは店名に使われている「鹿肉ジンギスカン」。実際に出された品々はかなり高級感があって、これは「ジンギスカン」と称していいのか。

 鹿肉は、ヨーロッパでは貴族の伝統高級料理として古くから定着してきた。もちろんそれなりのお値段がついているわけだが、日本の場合、そのグレードに見合う市民権が得られていないところは非常に残念だ。

 相馬氏と鹿談議に酔い痴れる楽しい一夜であった。彼には是非、業界の第一人者となり、エゾ鹿食文化を国内外に広げてほしい。楽しみが無限大に広がるだろう。

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