酒やマグロやアジ、ベトナム地産地消日本食の話

 連続ローカル食だったので、水曜の夜、ホーチミンでは和食にした。レタントン通りはさすが「リトル東京」の名をもつだけに日本食で困ることはまずない。

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 軒を連ねる店、暖簾をくぐったのは「炉端焼あん」。客はベトナム人と日本人半々くらい。熱気が溢れる。

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 まずはベトナム産の日本酒に興味をそそられ、純米吟醸「越の一」を注文。日本からの輸入ものと比べて値段が半分以下、ボトルで48万ドン(2700円)。やはり地産が安いこと。

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 さて、味は?うーん、何と言ったらいいのだろう。香りや全体的芳醇さがやや欠けて、酒の深みが感じられない。ただ、飲み口がすっきりしていて飲みやすく、風土的に南国仕様といえば納得する。現地の人には合うのかもしれない。ちなみにあとから注文したベトナム産の焼酎は最高に素晴らしかった。北には日本酒、南には焼酎。これが真理なのかもしれない。

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 そして、刺身もベトナム産のマグロやアジがあるので、思わず注文。こいつは素晴らしい。マグロもいいが、アジのほうが絶品。いずれも日本産に負けていないというか、コストパフォーマンスはそれ以上だ。うまい。アジのなめろうは絶品中の絶品。何よりも量が半端ではない。たらふく食べて完全燃焼。

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 不勉強で恥ずかしいが、ベトナムがマグロなどの魚の水揚げ港であることは知らなかった。ベトナム経済の一端を担う南シナ海での漁業が、いまは中国の乱暴な進出によって脅威が増大していることだろう。この美味しい魚をホーチミンの街でいつまで食べられるのだろうか。酒に酔いながらも余計な心配をしてしまいそうだ。

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