倒れた巨木と崩壊する組織

 「バリバリバリッ、ドーン」と大きな、大きな音を立てて、2軒先の家前の巨木が倒れた。昨晩、デッキで夕食を食べている間の出来事。いつも愛犬と散歩中に休憩で立ち寄る小さなガゼボは半分ほど押し潰され、無残に崩れ落ちた。夜間でよかった。

 今朝現場を通ってみると、散歩道が遮断され、いやいや、結構大きな巨木だった。昨夜は小雨が降っていたものの、大きな風もなく、なぜ巨木が倒れたのだろうか。樹齢があったにしても、不健康そうには見えず、元気な大樹だった。根っこごと倒れているから、やはり腐朽菌の感染で根が腐ったのだろうか。

 組織も大樹のようなものだ。巨木になり、外見では何ら異常が見えなくとも、内部で腐朽が進んでいたりするものだ。そして前触れもなく、ある日ちょっとした風や雨で倒壊する。倒木を眺めながら、色々と思いを巡らせ、なんとなく感傷的になった。

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