イポー食い倒れ日記続編(2)~世界一のB級といえる理由

<前回>

 2日目の夕食は、「老黄芽菜鶏沙河粉」(Lou Wong Tauge Ayam Kuetiau)で食べる。お酒持ち込み自由なので、鶏料理に合う白酒を持参。

 この店は何回通ったかもう覚えていない。イポーといえば、鶏とモヤシが美味しい。そして何よりも、B級グルメの天国。この店以外にもおいしい鶏料理店は何軒かある。いや、正確に言うと、どこへ行ってもおいしい。イポーにまずい店があったらすぐに潰れるだろう。

 B級グルメというのは、要するに調理する側も含めて地元の一般人、庶民が毎日食べているような日常食なのだ。自分が食べる料理だからまずいはずがない。

 イポーという場所柄も特殊。内陸の街で、ちょうどクアラルンプールとペナンの中間地点にある。どちらからも車で片道2時間ほどかかる。観光資源は豊富にあるわけではないので、まずよほどのマニアでない限り、海外からの観光客でわざわざイポーに立ち寄る人は少ない。イポーは実に地味な街である。

 マレーシア国内客や地元客がメインターゲットで、本物を出さないと、リピーターになってくれない。だから、まず誤魔化しが効かない。国際的な大都市にいくと、一見さん専門の店も多く、玉石混交である。しかし、イポーはそうではない。ガイドブックは要らないほど、美味しい店がごろごろしている。

 香港やシンガポールは美食の街と言われているが、私は年を取ってから好まなくなった。お洒落になりすぎて、B級のA級化が進んでいるからだ。香港で一杯のワンタン麺は50香港ドルする店もあって、正直食べる気になれない。場所代を払っているようなものだ。

 経済成長が立ち遅れているマレーシアでは、古き良き時代の面影がそのまま残っている。B級はB級らしくB級のままにとどまっているからこそ、本物のB級である。私はそんなマレーシアが大好きだ。

 B級!食いしん坊万歳。

<終わり>

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