最近の激務でだいぶ疲労がたまっている。週末は風呂敷残業を携行し家族と海南島で過ごすことにして、金曜日は出張先の北京から三亜へ移動した。
4時間のフライトで南国の地に降り立った。蒸し暑い空気、明るい太陽、いたるところにある建設現場・・・14年ぶりの海南は大きく変わった。三亜空港で送迎バスに乗り込んで、一路とリゾートへ向かう。道路沿いには、不動産の広告が次々と目に付く。
中国は、いよいよ不動産と金融投資の「バーチャル産業」の全盛期に入った。人々はコツコツと働くよりも、一夜にして財を成すことを夢見て、不動産や株に手を出すようになった。ここ三亜の不動産も年頭の相場急上昇が世界を驚かせた。最近マクロ政策調整を受け、少し落ち着きを見せつつも、根こそぎバブルの火種が取り除かれていない。
このようなバブリーで騒々しい街を見る気になれず、丸2日間リゾートに閉じこもるつもりだ。
来週は労働仲裁を控え、その準備もあり、また数社分の人事制度構築の原案起しもアイデアを必要としている。体が疲れていると、思考の源が枯渇してしまう。リゾートは疲弊した心身に潤いを与える効用がある。
昼過ぎ、亜龍湾に位置する三亜マリオット・リゾートにチェックインを済ませると、すぐにビーチへ向かう。暑いせいか、食欲がない。ビーチで軽くサラダ1品を食べて、読書タイム。溜まった新聞や「日経ビジネス」に目を落としながら、睡魔に襲われる。
目覚めると、すでに6時過ぎ。シャワーを浴びて夕食をとることにした。内容はもちろん海南地場料理。今日の献立は、以下である。
摘み立て山菜の前菜
海南産キノコのスパイシー冷菜
日替わりスープ
文昌鶏(海南4大名物料理)
蒸し和楽蟹(海南4大名物料理)
小龍蝦(ザリガニ)のXO醤炒め
海南産四角豆(ウリズン)の炒め物
海鮮の湯葉巻きあんかけ
パイナップル焼き飯
ドリンク=地ビールと海南白酒
食後は、生演奏のロビーラウンジでシガーを楽しむひと時だ。夜空をやさしく撫でる潮風に、私がリクエストした「マイ・ウェイ」と「枯葉」(クリックすると、メロディーが聴ける)のメロディーが流れ、海南の夜は更けてゆく。