中国の「脅威」と飼い犬のリード

 中国といえば、脅威。中国脅威論全盛期だからこそ、考えたい――。中国の「脅威」って、一体何のか?

 中国の独裁制度が脅威か?そうであれば、民主主義制度が弱すぎることになる。「民主主義が独裁に勝つ」というのも嘘だったことになる。民主主義の反省と修正、強化が必要だ。

 中国の経済浸透が脅威か?経済は競争だから、負けたくなければ、もっと強くなるしかない。それが無理なら、棲み分け、デカップリング(脱中国)すればいい。それもダメか?

 中国の軍事侵略が脅威?近代史上中国は外国に侵略戦争を起こしたことがない。台湾侵攻が外国侵略というなら、まず西側が台湾を国家承認するのが筋。それはなぜできないのか?

 他人を脅威とするのは、自分が弱すぎるからだ。だったら、自分自身を強化して相手よりさらに強くなればいいじゃないか。それに自信がない、それができない者は、強者の足を引っ張り、強者を醜悪化し、強者を弱化しようとする。

 G7という集団は、「先進国」の名に恥じぬよう紳士クラブらしく振る舞ってもらいたい。駄々をこねるな、強くなれ!このままでは、ただの「没落貴族クラブ」に転落する。いや、もうなっている。

 私が習近平だったら、彼と同じことをしていただろう。中国共産党の一党体制を何としてでも維持し、独自路線を堅持する。ロシア(ソ連)を見ればわかる。共産主義を放棄し西側に加わろうとこれだけ努力したのに、最後は今の結末。もうたくさんだ。中国には学習機能がある。

 独裁と民主の問題ではない。アメリカの飼い犬になるかどうかの問題だ。いわゆる「民主主義」とは飼い犬の美しいリードにすぎない。

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