● 海外で売れないワケ
日本企業(大方)はなぜ海外で売れないのか。ただ「売りたい」だけだから、売れないわけだ。買い手の目線や感受、価値観をほぼ無視してきた。対照的には韓国は当初から、自国市場の小ささから海外に売ることを前提に捉えていたが、日本は国内市場で売れなくなって初めて海外に目を向ける。
韓国は「能動型」の「マーケティング」に取り組んできたが、日本は「受動型」の「セールス」にとどまっている。現地市場についての知識も感度も、日韓間のギャップが大きい。日本人は謙虚ではないし、いまだに日本の技術やら品質やら妄信し、特にアジア市場に向けては完全なる上から目線。
日本企業からは「現地市場で自社製品(商品)は売れるか」という質問をよく受けるが、現地人のライフスタイルや感性、価値観などについてはほとんど聞かれない。品質がすべてだと思っているのが日本人。違いますよ。高品質よりも低品質が売れる場面が多々ある。
● 競争力、日本vsマレーシア
国際経営開発研究所(IMD) が「世界競争力ランキング2023」を6月20日、発表した。日本は過去最低の35位という結果となった。日本の根本的な問題は、「競争」を拒否し、真の「市場」を排除したところにある。日本は、似非資本主義だ。
戦後40年、「無」から「有」の時代には「みんな一緒」が最適だったから、うまく行った。しかし、その後の40年は、「有」から「余」の時代に突入したので、「みんな違う」で競争をもって淘汰していくことが求められる。それができないなら、国家そのものが淘汰されていく。
このままいけば、日本の競争力は、年々「最低」を更新し、モンゴルにも追い抜かれ、アジア最下位になるだろう。中国に勝てそうにない。
一方、マレーシアは世界競争力ランキングでは27位で、35位の日本を凌駕している。面白いことに、価格競争力部門では、マレーシアはなんと世界1位に浮上した。私の実感もぴったりそれに合っている。価格競争力とは、同クラス・同種の財・サービスにおいて性能や品質等を比較して、それらを価格と照らし合わせた際の価値のこと。要するに「コスパ」といったところだ。
マレーシアに住み、実感するのはやはり、単に財・サービスの額面価格が安いだけでなく、コスパの素晴らしさである。特に私のような「見てくれ」を求めない人には、マレーシアは「コスパ・パラダイス」である。ビジネスにおいてもほぼ同じことが言える。

● 独裁者は偉い
バイデン米大統領は6月20日に行った演説の中で、習近平のことを「独裁者」呼ばわりした。「独裁者」とは、簡単ではない。1人で決裁をする(権利)一方では、1人で全責任を取らねばならない(義務)。責任の転嫁は効かない。
民主主義制度下、誰もが短絡的に「権利」を主張するが、「義務」を進んで引き受ける人は少ない。義務の意識すらない、無責任極まりない。バイデン自身もその1人ではないだろうか。続投できたとしてもせいぜい8年間の任期にしか責任を持たない。そういう軽薄な指導者にすぎない。
中国の「独裁者」は天命が下れば誅される。「替天行道」で誰かが天の替わりに正義を行い、独裁者を倒し、「改朝換代」を実現し、王朝や政権、統治者が交代する。3000年の中国の古典哲学などは所詮、わずか300年の歴史も持たないアメリカには、理解できないだろう(トランプだけは少し理解していた)。
● 日本人の幼稚性
「自我確立とは、自分の意見を持ち、集団に対しても言えること」という方がいる。まさに、その通りの正論だ。だが、日本社会では、これをそのままやると不利益、損害を蒙ることが多い。不利益回避という生存本能、社会・集団への順応本能に駆られて、日本人は今の状態になったのではないかと思われる。
当面、短期的な不利益回避ができても、長期的に自己喪失によってもたらされる生涯の損害を引き受けざるを得ない。ほとんどの日本人にみられる幼稚性、無思考性はまさにその表れだ。
● 責任転嫁と被害感情
お金が欲しい、儲けたい、儲けられる人は非常に単純明快で儲かるほうへ行けばいい。問題は儲けられない人だ。彼・彼女たちは儲からない責任をどこかに転嫁しなければならないから、タチが悪いのだ。民主主義はその人たちのために責任の転嫁先を見つけるから、もっとタチが悪い。
儲からない、窮困するのは、中国の独裁専制のせいだというのだ。本当だろうか。むしろ、中国の供給網が消えればもっと生活コストが上がり、困るのはこの人たちではないか。なのに責任を中国に擦り付けるというのだ。たとえ中国が独裁専制をやめて民主化しても、この人たちは相変わらず貧しいのだ。いや、もっと貧しい。
責任転嫁のほかに、被害感情の煽動。やたら、MeTooとかLGBTとか、権利とか平等とか、民主とか進歩とか、まあ所謂「白左」、共産主義2.0系の人とは、OSが全然違うので、通じ合うところはない。もちろん尊重はするが、尊敬の念はかけらもない。
同じ共産主義なら、まだ中国のV1.0かシンガポールのV1.5の方がよほどマシ。アメリカのバージョンアップV2.0は恐ろしすぎる。日本のV2.0Jバージョンはもっと気持ちが悪い。
● 酸っぱい葡萄心理
芸能人の不倫を許せないという人には、自分が不倫しないよりも、不倫するためのリソース(財力や魅力、機会など)が不足故、不倫できない人も多い。言ってみれば、酸っぱい葡萄心理。不倫はロマンスに起源するものもある。倫理と美学は解釈次第である。




