MM2Hは松竹梅3等級分けへ、マレーシア移住も復活か

 MM2Hは、3つの資格グレードに分ける方向で制度を検討する。マレーシア観光芸術文化省(MOTAC)大臣のティオン・キング・シン氏は6月22日、すでにアンワル首相に提案を提出したと発表した(6月23日付南洋商報)。

 私は2021年8月に、関係組織経由でマレーシア当局へ以下趣旨の意見・提案を提出した――。

 (1) 制度の複線化、従来の低い条件を維持するベーシック資格と新条件のプレミアム資格という2つのグレードに分ける。
 (2) 申請者は自分の状況と意思に従って、資格を選択して申請または変更(アップグレード)する。
 (3) プレミアム資格には、永住(PR)許可も含めてより良い条件(特典)を与える。

 私の提案を見たかどうかわからないが、松竹梅3等級化は誰もが思いつく発想であるから、現在、プラチナ、ゴールド、普通という3つの資格グレードに分けて、それぞれ異なる条件を設ける方向で検討を進めるようだ。

 マーケティング的にいえば、3ランク制がもっとも選択しやすい(中ランクに集中する)が、官庁の取り扱いが少し煩雑になる。さらに下級へのダウングレードも想定しなければならない。

 内閣決議で可決されれば、実質上のMM2H条件緩和が実現する。ただし、内務省から観光芸術文化省へMM2Hの審査権(利権)を戻すことになり、政治的な取引は不可避であろうから、予断を許さない。

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