大方の日本人は、マレーシアで賃貸住宅に住む。そこで物件探しは基本的に不動産仲介業者(エージェント)にお願いする。そのエージェントのからくりをまず知っておく必要がある。
物件探しは基本的に無料。エージェントは、賃貸契約が成立する際に手数料を取るが、それは賃借人側ではなく、オーナー(物件所有者)側から取るのだ。通常、1か月分の家賃が仲介手数料相場となっている。たまに賃借人側に「仲介手数料が必要です」と言って、平然と騙してくる悪徳業者もいるので、要注意。
賃借人側にとって無料だからといって、注意を怠ることはできない。使うエージェントやオーナーの利害関係を知ることは、賢い消費者になるための第一歩だ。日系エージェントを使う場合、借りる物件は日系業者の直接代理(オーナーと直接つながっている)物件か間接仲介物件かという2通りに分かれる。
後者の場合、日系業者が物件をもつローカル・エージェントを通しているので、手数料は一定の配分基準で山分けになる。その場合、今後のサポートについてどちら側が担当するか、はっきりさせておく必要がある。言葉ができる人は直接にローカル・エージェントに依頼するのもいい。
マレーシアの代表的な不動産ポータルサイトとして、iPropertyやProperty Guruなどがある。たくさんの物件が掲載されている。オンラインでエージェント直結になっている。
たまに同じ物件でも、違うサイトやエージェントによって賃料も違うことがある。エージェントに漠然と投げるのでなく、自分からネットで入念にサーチしたほうがいい。
では、不動産(住宅)の話をいったんここで打ち切り、移住の話に戻ろう。