海外移住も海外不動産投資も、意思決定にあたってまずしておきたいのは、デメリットとリスクのチェック作業である。業者が専門家であっても、利害関係が絡んでいる以上、本当の情報を教えてくれないことがある。だが、ChatGPTは違う。利害関係がない。試しに「マレーシア不動産投資のデメリットとリスクは?」とChatGPTに聞いたら、以下9つのポイントを教えてくれた――。
1. 外国人所有権制限: マレーシアでは、不動産の所有権に外国人に対する制限があります。特に住宅物件については、外国人に対して一定の制約があり、購入に条件が付けられることがあります。
2. 法律と規制: マレーシアの不動産市場には地域ごとに異なる法律と規制が存在し、これらを理解し遵守する必要があります。不動産契約や税金に関する法的事項を誤解することがリスクとなります。
3. 価格の変動: 不動産価格は市場によって影響を受けます。景気変動や地域の発展などにより価格が変動し、投資家は価格の下落に備える必要があります。
4. 空室率: 不動産の賃貸市場において、空室率が上昇する可能性があります。入居者を見つけるのが難しくなると、収益が減少するリスクがあります。
5. 為替リスク: 外国からマレーシアの不動産に投資する場合、通貨の変動が収益に影響を与える可能性があります。通貨リスクを管理する必要があります。
6. 維持費用: 不動産の保守やメンテナンスにかかる費用がかさむことがあります。急な修繕やメンテナンスが必要になる場合もあります。
7. 不動産市場の変化: マレーシアの不動産市場は変動が激しいことがあり、需要と供給のバランスが変化する可能性があります。市場の変化に迅速に対応する必要があります。
8. 不正行為リスク: 不動産取引において不正行為や詐欺が発生する可能性があります。信頼性のある不動産エージェントやアドバイザーを利用することが大切です。
9. 税金と費用: マレーシアの不動産投資には賃貸所得税、不動産取引税、所有権登記料などの税金や費用がかかります。これらの費用を予算に組み込む必要があります。
この9つのポイントを大きな枠組みとして、一つひとつ掘り下げていくと、理解が深まる。たとえば、4点目の「空室率」。私が繰り返してきた「入居率」でもあるわけだが、まず現状の空室率(入居率)はどのくらいか、その調査方法についてChatGPTに聞くと、以下の5つの方法が提示された――。
1. 不動産仲介業者や不動産ポータルサイト
2. 地元の不動産協会や地方政府の不動産部門の統計情報
3. 不動産業界向けの調査レポートや市場調査
4. 地元の不動産プロフェッショナルへの問い合わせ
5. インターネット検索
なかに利害関係者も含まれているので、情報の信ぴょう性について検証する必要がある。専門家のセカンドオピニオンを求めたり、情報をもつ友人に聞いたり、あるいは私が提示した「夜間点灯率の実地観測」なども有効な方法ではないかと。複数のチャンネルで検証していけば、真実や本質に近づいていくことは間違いないだろう。