ベトナム事業暖簾分け、新たな形で現地化展開する方向へ

 11月1~3日は、2泊の短いハノイ出張で、半年ぶりのベトナム。目的は残務処理。すでにアナウンス済みのベトナム一般コンサル事業の終了にあたって会社の清算が必要で、いささかセンチメンタルな気分だった。

 ハノイ出張初日の夜、長い間お世話になったベトナム現地のビジネスパートナーL氏と会食。ベトナム事業終了の別れを告げ、お礼のための会食だった。しかし、その会食で意外な展開になった――。

 冒頭から彼女が切り出す。「立花さんは、もう引退ですか。人生百年の時代ですから、立花さんは健康だし、最低でもあと20年くらい75や80歳までは頑張れるはずです。そういう意思はないんですか」。いや、引退ではない。経営資源を中国に集中したいので、二兎を追うことができないからだ。

 「だったら、全撤退ではもったいなすぎるのではないか。エリス・ベトナムという会社は清算ではなく、一部の株を私に譲渡していただいて、現地の運営は私に任せ、立花さんに余分な負担をかけないように新たな形で事業を展開してみたい。その際、立花さんのブランドがほしい」

 Lさんらしい単刀直入の提案に好感を持たずにいられない。私はほぼ即決だった。「新たな形の事業」とはどういうイメージか、ここでは具体的に書けないが、枠組みは固まっている。立花ブランドの暖簾分けにあたって、徹底的にローカル化してもらいたい。私はサポートをしても第一線には出ないし、もちろん口出しもしないつもりだ。

 むしろ、これで楽しみが1つ増えたと言ってもいい。ベトナムとの縁は切っても切れない。

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