今日ほど嬉しい日はない、田舎者の上京出張

 今日ほど嬉しい日はない。マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)の会合で、10年以上ぶりに上海時代の某大手日系顧客企業の元社長と再会した。開口一番、彼は「立花さん、ありがとうございました。あの時、立花さんが作ってくれた人事制度のお陰で、会社の人件費がその後20%も削減できましたよ」と言ってくれた。

 何と嬉しいことだろう。自分の仕事が、企業の成功に具体的な成果をもたらしたと聞ける瞬間ほど、コンサルタント冥利に尽きるものはない。今夜は祝いの席を設けるしかない。飲むぞ、という気持ちが自然と高まる。

蒸時代海鮮蒸気火鍋

 10月3日(木)から、クアラルンプールに1泊2日の仕事出張。KLの銀座とも称されるBukit Bintangに位置する、伊勢丹Lot 10の裏という好立地に「Hotel Royal Kuala Lumpur」という立派なビジネスホテルを発見した。1泊わずか250リンギット(約8000円)というコストパフォーマンスの高さに驚いた。週1回のKL上京出張の定宿になりそうだ。

 田舎者の上京は、つい羽目を外しがちだ。今回も、かつて通っていたスペイン料理の名店「El Cerdo」に足を運んだ。イスラム国家マレーシアでは、豚肉を主力に据えたレストランは非常に珍しいが、この店はそれを逆手に取り、豚肉専門で勝負している。そして、その賭けに見事に勝っているのだ。連日満席で、この日も大雨にもかかわらず8割の席が埋まっていた。

 そして、久しぶりに思い切り羽目を外してお酒を楽しむ。ワインは、まず赤を一本頼んだが、どうも一種類では物足りない。白も加え、赤白二本を同時に進行させる。口の中で広がる芳醇な香りと味わいが、目の前の料理をさらに引き立て、心地よい酔いが体に広がっていく。素晴らしいクアラルンプールである。

 ご馳走様でした。