同一産地の米を買い続けるな!中国の土壌汚染問題深刻化

 中国の土壌汚染問題(重金属汚染)が深刻化している。連日中国本土や香港、台湾のメディアが大音量で報じている。空気、水、土壌三拍子揃った毒産出国の汚名をどう排除するか、中国にとって深刻な課題だ。中国人や在住外国人にとってもっと深刻な問題だ。

 PM2.5問題が発端となり、外国人で中国駐在を拒否するケースも出ているようだ。雇用主の企業としてはハードシップ手当の用意などで苦労している。

 空気や水と違って、土壌というのは、我々日常的に直接に触れる機会が少なく、その分見落としやすい。だが、汚染された土地から取れた毒米や毒農産物が知らないうちに、我々の食卓に上っているかもしれない。

 「同一産地の米を買い続けるな!異なる産地の米を定期的に変え、リスク分散しよう」。中国のメディアがこう呼び掛けている。では、野菜などの農産物はどうするのか。そもそも中国の原産地表示は信用できるのか。

 中国の経済成長は、持続可能なものではないと、私は一貫して主張している。中国市場についても、過大評価されている傾向がある。インフラ・設備投資先導の経済成長で、軍事産業以外の民間諸産業の付加価値産出量が総じて低い。その割に、国土汚染など副次的有害産物の影響が深刻だ。

 鄧小平氏の「白猫黒猫理論」の弊害(経済発展の第一義的理論)はすでに露呈しはじめた。中国の将来は、現状の延長で考えれば、悲観的な結果以外結論付けできない。

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