40代最後の誕生日、スローライフ宣言

 10月20日、日曜日、私49歳の誕生日。マレーシアで迎える最初の誕生日。朝少し寝坊して起きると、メールやフェイスブックのチェックだけで、今日は仕事をしない。遅めの昼食を済ませると、自宅のプールで泳ぎ、日光浴を楽しむ。

103995_2昼下がり、自宅のプールで泳ぐ

 妻には早期引退を勧められているが、あまりにも早すぎて断ったが、マレーシア移住を機に「職住分離」(上海の仕事場とマレーシアの住居)の徹底、そしてスローライフの約束をした。人間はせいぜい80年しか生きられない。60年以上も仕事に追われるなんてそれでいいのか。50代を目の前にして私は考え直している。

 日本人は明日のために多くの今日を犠牲にしてきた。しかし、明日はいつやってくるのだろうか。その明日のために、どのくらいの今日を犠牲にする価値があるのか。われわれはこのテーマを避けていないか。このテーマを避けつつも、一日また一日、今日を犠牲にし続けている。

103995_3新居初飾られた花、誕生日祝いも兼ねて

 私はあと1年で50代の人間になる。5カ年計画からいえば、55歳までにセミリタイアの準備を整えることだ。スローライフに徹する。好きではない仕事は受けない。わがままな人生を謳歌する愚かな自分であり続けたい、こう考えている。

 誕生日の夕食は、妻と2人で静かに取る。ケーキもキャンドルもないが、幸せが十分すぎるくらいあったから、他はもういらない。