日本人コミュニティの話

 今朝は上海事務所で顧客との電話ミーティングスタンバイで、英語レッスンに行く妻を車で送迎することができない。今後もこういうことが多く、どうしようかと困っていたところ、レッスンに通う同じ地域に住むOさんから電話かかってきて、「近所だし、車が数分とかからないから、送迎は任せて」と。

 いやいや、助かる。厚かましくも、お言葉に甘えてしまうことにした。

 クアラルンプールの日本人コミュニティは上海に比べると、全然小さい。話をしていると、共通の知り合いが必ずいるくらい、日本人社会が狭い。その分、ある意味で連帯感がもたれやすいのかもしれない。

 90年代初頭上海駐在したときもそうだった。同じ団地の日本人家族同士が一緒に食事やカラオケにいったり、交流が濃密だった。後日、転勤で香港に行き、上海のつもりで妻が近所の日本人家庭に挨拶に行ったら、どうも淡々とした反応だったので不思議に思い、後で分かったことは香港は上海と違って、当時の日本人コミュニティが大きく、あまりベタベタな付き合いは通常しないということだった。

 上海は現在一説によれば、10万人規模の日本人在住者がいるとか。まあ、ここまでくると日本の地方都市1個分の人口に相当するので、日本人コミュニティという意識自体がかなり薄れるだろう。そういう意味で、今いるクアラルンプールでは、懐かしくも新鮮な感じがする。日本人の助け合いというのは、やはり心温まるものだ。