一技之長でリストラ何のその怖くない、日系企業も右に倣え

 5日に始まった中国全人代では、国有企業の大規模リストラが決まった。鉄鋼や石炭、セメントなどといった過剰産能(生産能力)の「ゾンビ企業」はいよいよ限界にきた。リストラは正しい決断だ。

 報道を見ると、リストラ対象者は500~600万人。凄い人数だ。さすが13億人の国、スケールが違う。さてと、他人事ではあるが、リストラされた人たちの再就職はどうなろうか。

 田舎へ帰って小さな店でも開こうか。意外と国有企業は出稼ぎよりも地元出身者が多く、同じ地域にいきなり数百や数千の店が開いても需要が追いつかない。店を開いたとしても、「親方五星紅旗」に慣れたご身分で商売がまともにできるのだろうか。

 再就職はさらに難しいだろう。民間企業も外資企業も全般的に状況が良いとはいえない。さらにいえばわざわざ国有企業のリストラ者を好んで迎え入れるのだろうか。

 といっても、心配は要らない。「人民日報」の社説「ゾンビ企業の邪魔どけ」(2016年1月11日付)の一節を引用しよう。

 「万が一、リストラが我が身に降ってきても、そんなに心配するな。自己啓発に努め、一技之長(一つの技能)さえ持っていれば、適職を必ず見付けるだろう」

 ブラボー。さすが人民日報。ぜひ、リストラ検討中の在中日系企業も、この一節を従業員に紹介しよう。

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コメント: 一技之長でリストラ何のその怖くない、日系企業も右に倣え

  1. 中国の人は、落ちていく先がたくさんあっていいですよね。

    日本だと日雇い派遣とかが最後の砦で、インターネットカフェを住処に携帯電話で仕事探し・・・。それができなくなったらホームレスしかないですけどね。

    中国の人は、資金があれば小さな店を開き、資金がなければ露店をやり、自動車があれば白タクをやり、自動車がなければ自転車タクをやりと選択肢があるんですよね。

    親戚の店を手伝ったり、運転手をやったり、親戚の間を回って食いつないだり、とにかく逃げ道が多いですね。

    規制や常識でがんじがらめにされていない分、極端に追い詰められないし、追い詰められても復活戦がありうる。

    そういうところは幸せですよね。

    1.  仰るとおりです。確かにいろんな生計の立て方がありますね。「復活戦」という手段が必要です。

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