企業内研修は何度もやったが、公開研修クラスとして初の開催――中国人営業責任者・担当者向けの営業力強化研修(中国語・上海3月25日)。受講者集まるかと心配していたところ、定員超過の申込みをいただき、会場の増設変更となった。ありがたいことだ。
これから中国に張り付く企業の多くは、国内市場に食い込まなければならない。営業はなによりも重要だが、それはうまく行っていない日系企業が実に多い。
「営業とは何ですか?」、中国人の営業担当者に聞いてみると、概ね「モノを売る」という回答が返ってくる。それを聞いて、悲しくて嬉しい心情である。悲しむべきは、いままでもっと売れたはずなのにそこまで売れなかったことであり、喜ぶべきは、売れる余地がまだまだ大きいことだ。
ほとんどの中国人営業職は、「営業」を「販売」と考えている。だから、売れない。既存客の受注だけなら、カスタマサービスや総務でも十分対応できる。新規開拓、そして既存客の掘り下げはなぜうまく行かないか。顧客への提案ができていない。なぜ?顧客のニーズが把握できていない。なぜ?顧客のことがよく分かっていない・・・。営業とは、顧客と友達になって飲み食いして世間話をし、ひたすら商品を紹介するだけではない。商売をクロージングしなければ、話にならない。
日本国内の営業プロから見れば、中国の現場では、これが果たして営業と言えるのかと、目を疑いたくなるような場面がしばしば。営業力の強化には、ただ二三売り込み技能の学習だけではない。営業というプロセスは自社にとって、もっと重要なことに顧客にとってどういうものか、全体的なメカニズムを徹底的に理解したうえで、基礎力と技能の向上が欠かせない。
「買ってください」という押し付ける力よりも、「売ってください」と顧客に言わせ、顧客を惹きつける力の養成に注力するのが、私の理念だ。
【研修予定主要内容】:
● 営業とは何か、マーケティングとは何か
● 「売れない営業」とは何か、「売れない」原因とは何か
● 中国市場の特性と国内販売の基本
● 「価値」と「価格」の関係
● 営業は情報戦①~顧客情報の収集と活用
● 営業は情報戦②~顧客への情報提供
● 顧客との信頼関係・共感・共鳴の形成~ラポールスキル
● 顧客目線と顧客利益とは何か
● 顧客ニーズは作ってあげるものだ
● 値引しない、安売りしない営業
● 提案型・課題解決型営業はなぜ強いか
● 「君の商品を買う理由をくれ」・・・
研修の詳細は、こちら。