新型コロナ期間中、出張や旅行の中止で、ホテル予約の無料キャンセルをいかに勝ち取るか。私の体験談を共有しよう。
まず、ホテル直接予約の場合、手続がスムーズかもしれないが、割安なネット代理店経由の予約だと、話がややこしくなったりする。すでに支払い済みの予約だと、代理店はあれこれ理由をつけて返金を渋ることが多い。
コツは、まずホテルと直接に掛け合うことだ。それでも、ホテルは政府当局が遮断政策をまだ取っていないことで断ってくることがある。私の場合、泊まってもいいが、疫病蔓延の時期であるため、いくつかの事項をホテル側に要求する――。
その1、感染者ルートトラッキング(行動追跡)は、どこの国も求めていることであり、客として自己防衛のためにも、宿泊客室の過去5日間の既往宿泊客履歴(匿名で構わないが、その客の旅程、特に出発地と搭乗便名と滞在情報)を開示する。
その2、宿泊客室の清掃、消毒状況を開示する。
その3、ホテルは問題ないとした場合、万が一当方が滞在中にウイルスに感染し、後日法的手段によって賠償責任を追及する場合、ホテルはこの回答文書を証拠物として法廷に提示することを了承する。
その4、当該ホテルに滞在する(旅程の継続)ことにより、当該国または次の目的地国の出入国が現地の法令変更によってできなくなったり、または強制隔離などの措置を講じられ、生じ得る損失をホテルにも連帯責任を追及し、損害賠償を請求する権利を留保する。
これ4点を提示すると、どんな「意地悪な」ホテルでも、ほとんど即時無料キャンセルに応じてくれる。ホテルの承諾を得れば、ネット代理店もすぐ連動してOKを出してくれるはずだ。ただし、ネット上で安易にワンクリックの「キャンセル」を押さないことが大事だ。その下で「払い戻し不可」という小さな文字が記載されている場合、承諾と見なされることがあるからだ。
さらに、戦いがまだ終わらない。現金払い戻し(リファンド)よりも、当該業者独自のポイントに交換すると言ってくる場合がある。それは、拒否。理由は会社の出張経費であるから、個人所有のポイントに変えることができないことだ。ここまでやれば、ほぼ間違いなく、支払いに使われたクレジットカードに返金されるはずだ。
誠実で対応の良いホテルや代理店は、ここまで手を煩わせることはないが、そうではない業者もいるので、負けずに主張し、消費者の正当な権利を守ろう。
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