防疫と経済、二兎を追う者は一兎をも得ず

 マレーシアのロックダウン(活動制限令MCO)は、3回目の延長で、第4フェーズを5月12日まで継続する方向だ。政府系シンクタンクのマレーシア経済研究所(MIER)に所属するシニア研究員のサンカランナンビア氏が取材に応じてこう語った(4月23日付けマレーシアン・インサイト)――。

 「単に感染者数のチャートをフラットにする。それだけが目的であってはならない。われわれは経済活動の再開を最重要事項として考えるべきではない。感染者や死亡者の多い経済体は脆弱なもので、諸コストを増やし、生産に対する需要を毀損するだけである。経済を国民の健康よりも優先に考慮するシンガポールやスウェーデンはすでに窮境に陥っている」

 防疫と経済の優先順位をはっきりさせているのは、マレーシアだ。

 一方、日本はどうであろう。防疫と経済、二兎を追う者は一兎をも得ず。この1か月の中途半端な「自粛要請」で、経済の犠牲を無駄にしてしまった。このままの自粛を何か月やってもコロナは終息すると思えない。経済がどんどん崩壊していくだけだ。1人10万円の給付金を配布しても、すぐに次の10万円を用意しないともたない。

 いちばん問題になっているのは、自粛に応じた正直善良な業者がボロボロになる一方、継続して営業する業者は逆に利益を上げていることだ。正直者が馬鹿を見る。

 いまの日本を見ていると、悲しくなるばかりだ。

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