自然淘汰と自然免疫、都心都市非密集化・地方分散の趨勢

 結局、スピードの問題。ワクチンの開発がウイルスの変異に追いつかない。次世代ウイルスの変異種を予測してのワクチン事前開発ができないからだ。

 科学の限界を認識できない、認識しようとしないのは何よりも、非科学だ。

 残されるのは、自然淘汰自然免疫。デルタ株以降の変異種が凶暴化すれば、重症率と死亡率が上昇する。弱者が淘汰され、大量死する。強者は生き残る。

 弱者とは、メンタル弱者(ワクチン妄信者、放任・放縦主義者、物理的共同体依存者)と体質弱者(持病持ち、低免疫力者)。強者とは、その反対。自然免疫主義者実践者

 地方移住、疎開、都心部・都市の非密集化、対面型第三次産業の衰退、移動の減少、大量失業、貧困の急増、分業化構造の変化、農業と製造業回帰(ホワイトカラー受難)、サプライチェーンのブロック化、人口減少、抜本的法改正……。向かっているこの先に、こんなのが見える。

(ダイヤモンド社)

 上表はダイヤモンド誌が7月31日付けで発表した東京都心部オフィス空室率の推移である。平均空室率はすでに5%に達している。思うにまだ序の口で、コロナの長期化に伴い、空室率が1割を超えるのにそう時間はかからない。一度オフィスから引いた企業は減らした固定費であるから、よほどの事業拡大でもないかぎり、基本的に戻らないと考えるべきだろう。

 テレワーク、リモートビジネスの拡大だけではない。リストラの大規模化も相まって都心・都市の非密集化、地方分散化を促す。都市の繁栄は基本的に近代資本主義の原点ではあるが、その逆行はある意味で行き詰まった資本主義制度に対する調整といって差し支えない。AI・情報通信以外の経済産業はコンセプト的に、半世紀前に逆戻りする――1970年代。

 コロナはいずれ消える。ただ、ワクチンにとってではない。

タグ: