米中の喧嘩、止めさせる方法とは?

 民主主義サミットやら北京五輪のボイコットやら、結局のところ、米中の紛争は、概念の相違からきている。民主や人権に関して、互いに根本的に異なる解釈をもっている。いくら争っても結果が出ない。

 米国には米国ルールがあって、中国には中国ルールがある。そこでゲーム(経済的取引)をやっているわけだ。米国が中国ルールを使えない一方、たちの悪いことに中国は米国ルールに乗っかって米国をやっつけている。

 米国の民主主義世界では、プレイヤーが全員がそのルールに合意したうえで取引をする。日米欧の間にも対立があるが、ただそれは同じルールに基づくゲームであるから、基本的に公平に勝負できる。中国は違う。

 ゲームルールを統一しないまま、ゲームを続けると、勝ち抜くのは中国にほかならない。トランプも任期途中、2018年頃にこの本質に気付いて戦略を変えたが、遅すぎた。

 正誤を争う意味がない。互いに棲み分けするのが最善策だ。1つの地球に、2つのシステム。中国流にいうと、一世界二制度。国連も2つ、WTOもWHOも2つ、オリンピックも2つ…。

 多様化の時代だから、世界に2つの制度(ルールや仕組み)の共存(棲み分け)を認めるべきだろう。制度間のやりとりは、一定の「インターフェース」たる装置が必要。いかが?喧嘩は止めよう。

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