貧乏への道のり、悪魔はいつもそこに

 あなたは、不必要な商品やサービスを買っていませんか?貧乏と自称しているあなた、もしや全然貧乏でないかもしれませんよ。

 マーケティング学には、「ニーズ」「ウォンツ」という2つの重要な概念がある。消費の「ニーズを引き出し、ウォンツを掘り起こす」ことによってより多くの財・サービスを売っていこうとするのが生産者である。

 つまり消費者の「必要」「現実」のギャップ(「欠乏」)をつくり、消費者の「需要」「欲求」を呼び起こすことだ。これで見えたきたのは、「必要」と「欲求」という2つのカギ。

 生存に必要とされる最低限の基本需要をはるかに超えた財・サービスを提供しているのが、現代社会だ。その超過部分は「付加価値」という美名が付けられている。しかし、消費者にとってみれば、それは「付加コスト」にもなっている。

 さらに露骨にいってしまえば、不必要なものを必要と思わせ欲求を掻き立てるというのがマーケティングの本質である。

 もう1つのカギは、「欲求」。マズローの欲求5段階説によれば、人間の欲求は「生理的欲求」→「安全の欲求」→「社会的欲求」→「承認欲求」→「自己実現欲求」の5段階(低次→高次)になっており、それぞれの欲求が順番にピラミッド状の序列になっている。

 コロナ期間中には様々な規制によって低次の基本的欲求の充足にとどまり、高次欲求が制限されるようになった。その変化に気付いた人のなかに、従来の消費行動を省みる人も出てきた。この際、自分の「必要」「不必要」の間に線を引き、「需要」を自ら定義しようとするようになった。

 それはつまり、コロナ後にも単純に従来通り(コロナ前)にもどるのではなく、自己の新定義に沿って新たな消費モードに切り替えることだ。その結果は消費の減少、正確に言うと「付加価値」消費の減少、「付加コスト」の削減である。大量生産・大量消費の時代に唱えられているSDGsの基本は、消費削減にほかならない。

 マクロ経済への影響は別のテーマになるが、とりわけ個人や世帯の財政健全化に貢献することは間違いない。私自身もこれを実感する実践者の1人である。しかも、その過程において、ある「重大な発見」があったのだ。

<次回>

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