友を敵にした道、ロシアの苦難と覚醒

 『友を敵にした道』英語版。英語の分かる方、ぜひ視聴してほしい。

 在米中国人ジャーナリストがプロデュースしたもので、アメリカが如何にロシアを友から敵に変えたのか、という歴史的経緯を、取材を含めて、非常に中立的に展示してくれた。

 私の解説――。

 その1、ロシアは共産主義を捨て、懸命に西側に溶け込もうとしたにも関わらず、遭遇したのは冷遇ないし軽蔑だけでなく、裏切りや敵対的扱いでさえあった。出所者が社会復帰に絶望したときの復讐は、勝つか死ぬかの二択しかない。これはウクライナ戦争の行方を予測するうえで、重要な視点となろう。

 その2、中国がロシアのこの屈辱的な民主化史をみて、ある教訓を学んだだろう。その結論は、米国主導の民主主義に対する無条件の拒絶にほかならない。他人のルールに従って、(日本や欧州のように)米国の飼い犬になることによって、得るものと失うものを天秤にかければすぐにわかることだ。さらに世界2位の経済力を手に入れた身として、米国に頭を下げることはあり得ない。

 その3、インドは明らかに飼い犬拒否派に属している。

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