企業が進んで労働組合を作る理由

 今日と明日は、2回連続、労働組合をテーマとしたセミナーを開催する。

 このような題材を取り上げるセミナーはそう多くなく、出席者が集まるかなと心配していたが、今日の定員40名は結局超満員の48名、さらに申し込みが殺到して、明日はガーデンホテルで25名の追加セッションを増設したが、それも満員。

 「労働組合を作った方がいい」と、私がある企業に言ったら、その企業の顧問弁護士に反論された―。「労働組合は厄介だ。労使争議の火種になりかねないので、なぜわざわざ作るのか」。その弁護士が言っていることは、一般論として誰もが理解できる正論だ。しかし、なぜ、私があえて労働組合の結成を薦めたか。私は労働闘争愛好家ではなく、企業のコンサルタントとして、労働組合の結成を提言した理由はいくつもあるのだ。しかも、重要な理由だ。

 それは、今日と明日、じっくりと皆さんにすべてを説明する。必ず、納得してもらえると思う。昨今の情勢に鑑み、賃上げは避けられない。そして、賃上げ交渉の陣頭に立つのは労働組合だ。あえて企業は進んでその労働組合の結成に協力するのだ。これは、パラドックス(逆説)である。

 来週からは、上海→大阪→東京→台北→広州→天津→北京→上海と、3週間の出張だ。

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