なぜ?日本のレストラン、挨拶のここが変

 某外国人に日本旅行の感想を尋ねてみたら、こんなコメントがあった。

 「どんなレストランへ行っても、従業員が元気よく大きな声で挨拶してくれるが、ただドアの開閉音に反応して、客の顔も見ず『いらっしゃいませ』『ありがとうございました』とは、ちょっと寂しい。本当の感情を込めていないように感じる」

 このコメントのキーポイントは、「どんなレストランでも」。ドアの開閉音に反応するのは、おそらく中級以下のレストランではないだろうか。

 中級店以下の場合、海外ではそんな挨拶がないのがむしろ当たり前。日本は無差別に「感情労働」が求められているから、「感情を込めていない感情労働」が観察されたわけだ。

 外国の航空会社の場合、エコノミークラスではCAの笑顔は基本的見られない。ビジネスクラス以上でないと、「感情労働」が求められないからだ。
 
 笑顔で嫌な感情を抱く人はいない。日本社会は、消費者中心の社会で、生産者(サービス提供者)は無視されがち。「感情労働」はある意味で、労働者に対する一種の搾取になっている。私はそう感じた。

タグ: