豚脳みそを食す、激辛激麻の重慶火鍋は病みつきになる

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 無性にあの激辛(ラー)激麻(マー)の重慶火鍋が食べたい。クチャイ・ラマ(Kuchai Lama)にある火鍋店「重慶香辣鍋」は遠いので、宅配できるかと聞いたら、問題ないと。

羊肉

 自宅で食べるのは、それなりのメリットがある。まず、鍋底(グォーディー)のスープは、調整できること。自家製の出汁をベースにすると、旨みも深みも出る。次に、炭火焼きも我が家流にできること。火鍋のインフラ的な部分はかなりカスタマイズして内製化が可能になる。

 さらに、多めに配達を頼めば、2~3食分を一気に仕入れできるので、当日無理して食べ過ぎずに翌日以降も楽しめるのだ。日本国内の飲食店は一般的に、別免許を必要とする生肉や生鮮食材の配達ができないが、マレーシアは問題なく配達してくれるので、嬉しい限りだ。

 何よりも、豚脳みそが食べたい。3人前を注文すると、1日に豚2頭分の限定仕入れということで、夕食前の早い時間帯でよかった。2頭分の脳みそを買い占める。豚の脳みそは、白子に酷似する食感と味で、一度食べると病みつきになる。初体験は北京のしゃぶしゃぶ店だった。

豚脳みそ

 こんな美味しい食材はなぜ、日本で流通していないのか。それよりも、豚脳みそは捨てられているのだろうか。もったいない。中華料理では「以形補形」(出典:黄帝内経)という食事療法があり、食べた部位(形)をもって人体の当該部位(形)の機能を補うということで、脳みそを食べると、少しでも頭が良くなるのか、興味が尽きない。

豚脳みそ

 「以形補形」の原理が通じれば、酒飲みにはレバーをたくさん食べた方が有益だ。牛レバーでなく、豚レバーを火鍋の具材として仕入れてみると、きれいに薄切りされた状態で、火が通りやすくなっている。これはまたうまい。内臓系の場合、匂いが気になるが、激辛激麻の重慶火鍋はこれらの問題をすべて解消してくれる。

豚レバー

 麻味(マーウェイ)とは、痺れ感のことだ。花椒(ホアジャオ=中華山椒)は麻味の元になっており、日本の山椒とは異なるものであり、舌と口腔部全体に感電するような痺れ感を与える。これも麻薬ならぬ麻味中毒になるので、要注意。

 ご馳走様でした。