「白左」とは?共産主義2.0は西側社会と現代文明のガン

 「白左」(Baizuo=バイヅォウ)という言葉は知っていますか?日本のメディアにはほとんど取り上げられない。日本語辞書にも出ていない。しかし、中国人・海外華人エリート層の間では盛んに語られており、「白左」は今の世界を左右するメジャーパワーである。

 「白左」は、「白人左翼・左派」の略語であり、主に白人が支持する西側の左翼イデオロギーを指すために使用される中国語の造語である。「Baizuo」は現在英語の辞書に出ている。2010年代後半に使われるようになったが、特に米バイデン政権が登場してからの数年で、急速に知名度を上げ、広く語られるようになった。

 「白左」とは、「White Left」で狭義的に白人を指しているが、広義的に欧米西側全体、ないしこれらに同調し、同じ価値観を共有する中国人をはじめとする黄色人種をも網羅している。言ってみれば、日本人ないし日本人保守派のなかにも大量の「白左」が含まれている。

 「白左」最大の特徴は、「白左」という言葉を禁句として使わないことだ。なかに社会主義や共産主義、マルクス主義の色を持ちたくなかったり、あるいはそれらに無関係と思っていたり、ないし保守と自認していたりする人も多く存在する。この辺は、私が言っている「似非保守」と重なり合う。

 さらに、「白左」のなかに、反中国共産党者も多く含まれている。「白左」は、中国共産党をマルクス共産主義の唯一正統継承者とみなし、独裁というラベルを貼り付けたところで、一線を画そうとしている。しかし、現実はまったく違う。中国共産党はとっくにマルクス路線から逸脱し、専制的でありながらも、ドロドロの資本主義を実践しているのだ。

 これに対して、「白左」はマルクスの「階級闘争」理論を生かし、LGBTQはほんの一例にすぎないが、様々な種類の「差別」を人為的に作り出し、国民の分断を図った。「平等」「自由」といった名の下で、民主主義・資本主義を偽ったマルクス源流の左翼実態を隠蔽しているだけに、たちが悪い。まさに、「共産主義2.0」である。

 ほとんどの人は、「平等」「自由」といった美辞麗句や大義名分に騙され、ポリコレで頭がガチガチに固まってしまい、思考停止に陥っている。「白左」になっていながらも、まだ自分が保守と誤認してしまっていることがその証左だ。無症状感染が「共産主義2.0」ウイルスの特徴だ。無症状だけに感染の広がりが早い一方、集団免疫どころか、集団破滅に向かうのみだ。

 繰り返す。「白左」の共産主義2.0は、人間の「思考の自由」という最上位の自由を奪う、紛れもない独裁である。最後に、「白左」の別名を紹介しておこう――。

 まず1つ目は、「白痴」。これはわかりやすい。日本語では「花畑」という言葉もあり、思考停止の理想主義者のことを指す。繰り返してきたように、この世に左右の相互乗り入れがあっても、「花畑」「白痴」という次元では左右共通している。

 「白左」のもう1つの別名は、これも中国語だが、「聖母婊」という――「愛」や「善」を唱える聖母型娼婦。いやいやこれ以上適切な表現はない。言っていることとやっていることが違い、矛盾していることだ。中国大嫌い、独裁反対と言いながらも、経済的依存だけは維持したい、というのもまさに「聖母型娼婦」である。

 「白左」のいわゆる「権利」の本質は、義務を伴わない装飾に過ぎず、真の権利に対する侵害である。
 「白左」のいわゆる「自由」の本質は、自己中心的な放縦に過ぎず、真の自由に対する侵害である。
 「白左」のいわゆる「道徳」の本質は、無責任な偽善に過ぎず、真の道徳に対する冒涜である。
 「白左」のいわゆる「ポリコレ」の本質は、不道徳者に道徳を付与する芝居に過ぎず、真の秩序に対する破壊である。

 「白左」は、愚鈍や怠惰を道徳的に正当化し、知性や勤勉を排除する。強者よりも似非弱者が得する社会なら、競争・淘汰メカニズムが逆作用し、社会が退化する。「白左」は、文化大革命の西側版であり、現代文明のガンである。

 あなたは、「白左」ですか。まず自己診断をしましょう。

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