家主の悩み、資産家も楽ではない

 ベトナムから帰ってくると、ゴールデンウイーク連休を控え、少しペースを落としたい。ただ、6月の引っ越しに備えて慌ただしく準備が始まらないと間に合わない。それよりも、今住んでいるこの家はあちこち故障してもう限界を感じる。

 今の家は、賃貸契約で借りてもう8年になる。見た目は悪くないが、実はかなり老朽化が進んでいる。天井に雨漏れは何か所もあり、直しても直してもまた漏れてくる。電気ショートも時々ある。水道のポンプもヒーターも故障して完全回復していない。お湯がぬるくて細い。ポンプの騒音もひどい。プールもポンプが何度壊れたか覚えていない…。

 先日、家主に退居通知を送ったら、返事がやってきた。「長い期間こんなに家をきれいにケアしてくれて、毎月きちんと家賃を払ってくれて、本当にありがとう。退去されるとは、悲しい限り…」。最後まできれいに住んで明け渡すのはわれわれの義務だが、それよりもこれからこの家はどうするのかと、他人事ながら心配してしまうほどだ。

 思い切って一度大掛かりな改修工事をすれば、もっと高く貸せるだろうが、ただ工事費や工事期間の賃貸料損失を考えると、なかなか難しい決断だ。かといって、そのまま貸したら、トラブルが続出して入居者も文句を言ってくるだろう。

 悩ましい。資産家も楽ではない。人生は選択の連続だ。

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