クアラルンプールからスレンバンへ移住(2)~引越し後半

<前回>

 6月3日(土)~5日(月)、スレンバン生活の幕開け。備品の購入や設置など、新居の整備で忙しい。

 6月6日(火)、プールデッキの敷設工事、造園のための除草がスタート。夕方は車で旧宅へ向かう。翌日の最終回搬出に備えて旧宅に泊まる。夕食はクアラルンプールTTDIにあるスペイン料理店「El Cerdo」でKLお別れの会。この店は、新居の改装を担当してくれた、スレンバン出身のデザイナーChiang氏の作品。なかなかお洒落。

 6月7日(水)、旧宅の最終回搬出。これで、さよならクアラルンプールと言いたいが、何せ新居は都心から60kmの場所だから、「首都圏」の範疇から逃げ出したわけではない。

 友人森幹雄会長のクラウンライン社は、日系引越し業者らしく、国内輸送でも国際引越し仕様で丁寧に一つひとつ梱包してくれる。かなり資材コストがかかってもったいないなと思ったら、森会長は「国内も国際も輸送上のリスクは同じ、お客様の思い出の詰まった家具や物品ですから」という。思わず感動してしまう。

 最終搬出と同時に、庭の手入れとプール清掃も行う。家をきれいな状態にして3日後に家主に明け渡す。8年間お世話になった。老朽化が激しく進む中も良い家だった。ただ3階建ての家に広い庭がついて正直、大きすぎる。何よりも掃除が大変。今度の新居は、2階建てで敷地も建物も旧宅の3分の2程度でちょうど良い。

 しかし改築・改装工事が大変なのは、変わらない。とにかく工事は予定通りにいかない、遅れる。少し大掛かりな工事だと、2~3年かかってしまうケースも珍しくない。マレーシア人でも遅れ遅れが常態で、なぜ外国人の私は時間通りに終わらせることができたのか、周りから不思議がられている。

 うーん、それは私が人を使うプロ中のプロだからだ。具体的な手法はもちろん明かすことができない。言うならば、納期だけでなく、原価率もピカイチ。なぜできるのか?それも言えない。私の商売道具だから。

 6月8日(木)、最終搬入。新居の事務室、設置終了。本日から正常な状態で勤務できるようになった。田舎のインターネットはなぜかサクサクと快適。

 段ボールが山積するなかで、自宅での調理はできない。今日も外食。スレンバンの韓国焼肉店「새마을BBQ(セマウル=Sae Ma Eul)」で豪快に青空バーベキュー。

 6月9日(金)、段ボールの山と格闘。やっと食器が出てきたので、とりあえず出前の料理を食べられるようになった。

 6月10日(土)、旧宅の明け渡し。私がクアラルンプール北東のSungai Buloh(スンガイ・ブロー)にあるValencia(ヴァレンシア)という団地に8年近く住んだ。いざ別れるとなると、ちょっと寂しい。さよなら、ありがとう。

<終わり>