中国人幹部登用、人数競い合っても実ることはなし

 最近、日本企業の間で、中国人の管理職登用がブームになりつつある。採用枠や登用枠の何割が中国人というような数字ゲームで競い合っているようだが、果たしてこれは本物の現地化管理につながるのか、かなり怪しい。

 中国人従業員や管理職の数さえ増やせば、現地化が実現できるのなら、中国企業をそっくり買収した方が早いだろう。

 中国人管理職に本物の権限委譲が進んでいるのか?なんやかんやいって、結局、「ひも付き」(日本人がコントロールしている)になっていたら、何の意味もないだろう。それに権限に見合う報酬、インセンティブをきちんと出してあげられるか?日本人よりも高い報酬をどーんと出す。その代わりに、戦略も実施も一切合財任せる。そして結果を求める。

 えっ、そんなこと出来るの?中国人。1年2年猶予期間をやるから、できなきゃ、容赦なくクビだ。すると、寝ないで必死になって勉強するだろう。残業やら休出やらなんのその、労働法の勤務時間規制なんか関係しやしない。便所まで本を持ち込んでかじりつくくらいのやつは、仕事中にインターネットを盗み見してサボるようなことはするか。

 ちょっと待てよ。そんな夢のようなことはあっていいの。やってみたら、何回か失敗するかもしれないが、やらなきゃ、失敗するチャンスも成功するチャンスもないじゃないか。

 権限をどーんと渡そう。もちろん権利と義務は対等だ。このようなダイナミックな経営決断を下す日本人総経理が確実に増えた。成功すれば、彼たちが歴史を書くヒーローになる。必ず成功する。必ず成功させる。

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