コスト高の順法企業と法を破って利益を出す企業

 7月1日開催予定の「外国人社会保険加入義務化と集団交渉実務セミナー」は、再開催の7月14日も告知して2日で満席となり、ついに再々開催(7月22日)が決まった。これを最終とする。

 3会場で合計120名の参加を迎える。新法令・新政策のセミナーに参加者が集中する主な理由は、日本企業の順法意識の高さにあると思われる。順法には、コストがかかる。順法コストという。セミナーの参加費や実際に参加した時の機会損失コスト(セミナーの出席時間に他の業務ができなくなったための機会喪失)などなど、すべてコストだ。

 逆に、違法の場合は違法コストがかかる。違法行為が見つかったときの罰則適用、違法行為による企業の名誉や社会的地位の低下による損害などなど。

 例をあげよう。A工場が河川に指標超過の工業廃水を1年間流しっぱなしにすると、1000万元の利益が出る。見つかったときの罰金は100万元、見つかる確率は10%、あるいは役人に10万元の賄賂をやれば、見つかる確率がさらに低下する。もう少し、掘り下げると、賄賂も違法行為で、この摘発確率などの違法コストも加味しなければならない。

 一連の計算で、企業家は違法行為に踏み切るかどうかで意思決定する。純粋たる経済学の計算では、中国の場合、残念なことに順法コストが違法コストより高い場面がしばしば見られる。そのときは、企業倫理の出番になる。順法が違法より高いコストがかかっても、法は必ず守ると。

 法を破って利益を出すことは、簡単にできるかもしれないが、法を守りつつも、きちんと利益を出すのが真の企業家であって、真のビジネスパーソンである。

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