日系企業の経費削減(3)~天才少年のレッスン料を削るな

<前回>

 コスト削減は、企業の宿命だ。しかし、日系企業によく見られる画一的な削減手法には、疑問を投げつけたくなる。特に日本本社主導のコスト削減、現地の情況は十分に把握しているのか?「○○費一律△△%カット」というやり方はいかがなものか?

 ある費用を削除する前に、十分な検討が必要だろう。その費用は、役に立っているか?利益につながっているのか?その費用は市場価格に照らして最安値になっているか?その費用をカットした場合のマイナス効果はどうなのか?カットした場合の代替手段はあるのか?従業員のモチベーションの低下になるのか?・・・

 このような検証をなくして、一斉号令でやったら、当然従業員の不安が募るし、不満も蓄積していくだろう。結果的に、コスト削減は、帳面上の効果があっても、企業の経営体質の改善につながらない。食事抜きのダイエットのように、痩せることができても、筋肉が付かないし、内臓機能の低下さえ懸念される。

 「コスト・カット」は手段、「Cost-Efficiency」、「費用効果性」の実現が目的であることを忘れるべきではない。

 親がどんなに生活費を切り詰めても、ピアノ天才少年のレッスン料は絶対に削らない。このような親が素晴らしい。

 コスト削減は、従業員に納得してもらったうえでやらなければならない。カットすべきものはカットし、増額すべきものは増額し、「○○費」の一律減額はおかしいだろう。戦略目標があって、将来を見据えたうえでのコスト削減は欠かせない。何でも一律というのが、馬鹿げた話だ。

<終わり>

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