富国弱民にさらなら、日本はもう一度世界の真ん中に立つ

 スタンフォード大学教授西鋭夫氏「夜明け前・日米アジア日記」引用
 
 時代のうねりは、自然が激変するように、
 我々の生活の営みを変えてゆく。
 
 平成日本は「国際化」と「グローバル化」の大波に
 乗り乗らされ、「新文明開花」の笛に
 踊らされているかのごとく、
 目標が見えないまま、自意識まで失いつつ放浪する。
 日本は、世界の波に翻弄される浮き草か。
 
 欧米に追いつき追い越した戦後日本には、モノが溢れる。
 世界の頂点に君臨するハイテク文化をも創造したが、
 満ち足りたはずの国民の間には虚しさや虚脱感が漂う。

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 新しいモノを求めて邁進し「大成功した日本」に
 「大国」の雰囲気は無い。その自信も無い。
 富める国民の精神力が弱くなったからだろう。
 富国弱民か。

 燃えるような情熱と「日本のために」という心意気で
 東京オリンピックを見事に成功させ世界を唸らせた
 昭和日本の面影はない。

 平成日本は目を見張るような経済大国に成ったが、
 未だ「敗戦」「占領」「戦後処理」「謝罪」
 という歴史の牢獄につながれたまま
 「国の気位」という、目には見えないが、
 心の奥深くで感じ得る「魂の鼓動」を求めて彷徨っている。

 富める平成日本は、貧しかった明治に憧れる。
 明治の生き様に、私たちが体験したこともない
 勇気と行動力を見ることができるからであろう。

 彼らの行動力が織りなした栄光と挫折、誇りと屈辱、
 夢とロマンが国の歴史を形成してゆき、
 美しいことばかりではなかったが、
 あの行動力には国の命を守り、
 日本の存在を世界に認識させようとする自尊心があった。
 誇りがあった。
 その明治に憧れる私たちは、
 今や何を「心のより所」としてよいのかも解らない。
 
 我々の心の中に、変わらないもの、
 変えてはいけないものがある。
 眼に見えない不変の価値観がこの世に存在する。
 人道、天道がある。この単純な、いや純粋な、
 人智を超えた真実に気づかされた。
 
 時代のうねりに翻弄されることもなく、
 ぶれない不動の信念で、
 我らの心に息づき燃え続ける灯火を道標として、
 日本ルネサンスを目指そうではないか。

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