起業話いろいろ、会社作りたい社長なりたい

 起業。最近日本人の間で流行っている。それはいいことだ。だが、日本人の場合なぜ、「起業=会社設立」で考えている傾向が強いのだろうか。

 私自身も一応経営者ではあるが、正直、会社はなるべく少ない方がいい、できればないほうがいいというのが本音である。会社は固定費を意味する。事務所の賃貸料や従業員の給料、こういった固定費は、たとえ売上ゼロでも発生する。固定費ほど怖いものはない。

 だから、ある程度の事業モデルができ、売上や利益、キャッシュフローの目途がついた時点で、やっと重い腰を上げ、仕方なく会社の登記設立に着手するのが理想的な起業スタイルである。

 会社ができると、起業者が社長になる。どんなちっぽけな会社でも一国一城の主である社長、心理的な満足感もあろう。ただ私は個人的に「社長」と呼ばれるのが嫌いで、いまでも名刺には「代表」で通している。

 ということで、若い人から起業の相談を求められる(最近は、基本的に拒否しているが)と、まず、商品を語るな、客を語れと私はいう。こういうものを売りたいのだけれどときたら、もう敗色濃厚・・・。

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