良き危機を無駄にした安倍首相、歴史にどんな名を残すか?

 ウィンストン・チャーチルいわく「Never let a good crisis go to waste(良き危機を無駄にするな)」。日本人はどうしても、「リスク」や「クライシス(危機)」を悪として捉える。とんでもない。「危機」は「機会」だというのに、それを最大限に生かすべきである。

 安倍首相は危機を無駄にした。コロナ危機を前にして他国よりも先に果断な意思決定を下し、内外の封鎖や遮断、徹底的検査と隔離を断行すれば、台湾以上の実績を出せたかもしれない。彼はそうした知恵も胆力も持てなかった。小出しに終始し、戦力の逐次投入で状況をどんどん悪化させた。

 インバウンドも、習近平国賓訪日も、東京オリンピックも捨てられない。三兎を追ったら、三兎をすべて失った。辛うじて五輪を1年遅らせ、21年9月の任期満了までに花道を飾ろうとしたが、これもコロナの長期化で危うい。

 政治的実績を上げるには、危機はある意味で最大のチャンスである。世界大恐慌のなか、国を守れただけでも、歴史に名を刻む名宰相になる。オリンピックなどよりはるかに大きな、大きな価値がある。しかし、安倍氏はそんな器ではなかった。絶好の機会を逃し、しかもコロナの大爆発を招来し、数多くの日本人が命を落とせば、彼は憲政史上任期最長かつ最悪の指導者として後世まで罵られる。

 残念だ。実に残念だ。支配者には、帝王学の勉強が必要だが、安倍氏は落第した。

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