秩序破壊を狙った暴動、米国はなぜ共産主義に侵食されたのか?

 共産主義は何も中国や北朝鮮の専売特許ではない。米国にも世界のいたるところにも共産主義が生きているし、カビのように、温度や湿度によって物凄い勢いで繁殖し続ける。

 米国のいわゆる反人種差別の暴動は、一向に沈静化する気配を見せない。黒人容疑者を死なせた警察官がいかに裁判にかけられ、重罪で厳罰されても、暴動は収まらない。もう人種差別への抗議ではないし、放火略奪の犯罪にもとどまらない。米国の政権転覆、政治・社会制度の変更、あらゆる秩序の破壊を狙った共産主義の暴力革命に変質しつつある。

 共産主義の基本は、階級や集団の分化と相互闘争をもって現行の秩序を崩壊させることだ。元祖は無産階級と資本家階級の闘争だったが、今日の米国では、人種集団の差別差し替えるだけで巧妙な手口が見え隠れする。中身は何も変わらない。ルサンチマンに根差した怨恨にほかならない。

 毛沢東をみれば分かりやすい。国民政府時代に無産階級と資本家階級の闘争を煽って市民の暴動や農民の蜂起を興し、最終的に現行秩序の破壊に成功した。いざ政権を奪取してみると、その手はもう使えなくなる。すると、異なる集団を作り、形を変えて闘争を継続させた。農民には富農と貧農を仕分けして戦わせたし、インテリ階級を分断して「反右派闘争」に仕組んだ。共産党支配階級まで「資本主義道路に走る一派」を画定し、若者の紅衛兵を動員して政敵を叩き潰した。

 毛沢東はその著作「矛盾論」のなかに、「敵我矛盾」「人民内部矛盾」という2種類の対立関係をでっち上げ、集団分断の細分化まで仕組んだ。

 共産主義の本質は、「集団(の分断)を利用する→対立感情を煽る→闘争させる→片方を打倒させる→漁夫の利を得る」という手法論から見出せる。

 世の中、集団は消えない。集団間の対立感情を煽り、点火するには燃料が必要だ。その燃料は、ルサンチマンにほかならない。150年も経てば、マルクス時代の血まみれの労働者搾取がさすがに姿を消したが、諸種の不可避な格差や差別ないし異質性が存続する限り、人間のルサンチマンは常にその種の燃料になり得る。

 共産主義は実現できない美しい平等像を描き出したのも、故意に対比とギャップを拡大させるためだ。美しい平等像は誰もが否定できないし、ルサンチマンも公にされないものであるから、たちが悪いのである。共産主義はこうして気付かれないうちに繁殖し続け、無症状のウイルス感染症そのものだ。しかも、ワクチンは開発されない。

 そうした意味で、共産主義は本質的にナチスに通底する。あの時代には、ユダヤ人集団に対する怨恨が虐殺や戦争の燃料になった。人種や貧富などといった表面的相違性を悪用する共産主義の「悪」と、対極の「善」との闘争は、世の中唯一の闘争であることに気付いてほしい。つまり、唯一の闘争は、共産主義に対する闘争である。

 米国も日本も、民主主義諸国のわれわれ全員が当事者であって、いまこの闘争の最前線に置かれている。

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