「リストラ」の善悪論を捨てよ、生き方改革勉強会の意図

 「会社側のためのセミナーか、従業員側のためのセミナーか」。とても良い質問をいただいた。

 【無料Webセミナー】生き方改革(2)~リストラの正体とは?<7月26日>

 「会社と個人(従業員)のどっち側でも」というのが答え。従来、私の仕事柄、会社側に立った「How to リストラ」ものがほとんどだった。今回はどちらかというと、リストラのからくりを見せるニュートラル的なものである。

 さらに、リストラに対抗する個人(従業員)側の対策・手法を取り上げるのは初めてだ。リストラ対抗策を解明したところ、従業員に入れ知恵する面もあれば、企業側に「対策への対策」のヒントを与える面もある。非常に中性的なものである。

 「中性的」「中立的」にこだわる私の意図はというと、「リストラ」は、善悪という倫理的判断を挟む余地がすでになくなり、一種の必然的帰結として実存する現象になったからだ。

 地震や台風、洪水のように、これらの自然現象に善悪の判断を加えても意味がない。「地震は悪だ」「地震反対」と叫ぶ人がいないのと同じように、やがてリストラもこのような「中性的現象」になっていく。

 だから、当事者は善悪の判断を抜きにし、タブー視したり忌避したりすることなく、議論のテーブルにこのテーマを堂々と乗せ、経済学的に、当事者全員にとって「最悪」を捨て、さらに「次悪」も避け、そして「次善」を求め、できれば「最善」を目指すと、このようなアプローチを示したい。

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