田舎町クアラリピス美食その1~食家楼は連日華人客で満席

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 田舎町クアラリピスのB級中華「Shi Jia Lou(食家楼)」。19時頃から座席が続々と埋まると、室外には折り畳み式のテーブルが次々と増設され、大繁盛ぶりを見せる。もちろん、客も華人中心。

 コロナ期間中にもかかわらず、ここまでの繁盛店も珍しい。まず食べてみようと、冷たいビールに合うつまみといって、運ばれてくるこの「春巻」はうまい。中身はつみれやかまぼこ、海老しんじょがミックスされたような食感と味である。ビールには合う。

 車海老のクリーム焼きはココナッツミルクの南国仕立てで、ハーブのフレーバーがよく効いて不思議なハーモニーを演出する。頭のみそや尻尾の部分は特に美味しい。よくしゃぶりながらいただく。何よりも料理の汁、これはご飯にかけて頬張りたい。でもいま食べたら腹いっぱいになってしまうから、ひたすら我慢。

 海老が美味しすぎる。もう一度海老が食べたいので、海老と卵の炒め物を注文する。シンプルな炒め物ほど中華料理人の腕が分かる。海老のプリプリ感と卵のプリプリ感、両方をいっぺんに出すのは容易ではない。これはお見事。さらに野菜はマレー風炒めにしてもらう。

 最後のメインには蒸し魚。大きくて新鮮な魚だ。そういえば、このクアラリピスは山の街である。海老や魚がなぜ新鮮で美味しいのか不思議で仕方ない。物流のお陰だろうか。まあどうでもいい。とにかく食べよう。ご飯に蒸し魚の汁をたっぷりかけて今度こそ思い切って頬張る。

 スープは具沢山の海苔スープ。いかにも家庭的な味で胃袋が癒される。勘定を締めてみると、ビール大瓶2本も入れて118リンギット、3000円なり。この安さは何だ。マレーシアの地方旅行は何といっても物価の安さが魅力的だ。信じられないほど安い。こんな安くていいのかと心配してしまうほどだ。

 ご馳走様でした。

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