稼ぎ頭の泥棒社員を雇い続けますか?!

 出張帰りの初日、セミナー。

 今日は最新判例事例セミナー。12の事例を説明するには半日の時間が短すぎるくらいだ。最後の質疑応答時間に、K社の参加者から思いもよらぬ質問が飛んできた。

37609_2上海セミナー(5月19日)

 「職歴詐称の従業員は、それを理由に労働契約無効で解除できると聞きました。職歴に詐称があることがわかっているのですが、その社員は業績が良いので、とりあえず温存しておいて、将来問題を起した場合、職歴詐称のことを出して解雇する。このような方法は取れますか」

 「嘘つきは泥棒の始まり。泥棒と分かりながら、社内に温存する。たくさんのお金を稼ぎ出す泥棒がたくさんのお金を盗まない保証はどこにあるのでしょうか。誠実よりも売り上げを重んずる経営方針を取られるのは、貴社の自由でしょうが、それなら、私のセミナーを聞いても意味がありません」、参加者全員の前で私はこういった。

 誠実より大切なものはあるのだろうか。そこまで価値観がゆがんだら、もう終わりだ。不誠実な人をクビにした途端、会社が潰れるようなら、そんな会社はつぶしてしまった方がよい。

 大きな企業は、それに相当するような品格をもってほしい。

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