民主主義の連帯あり得ず、反中も反韓も時代遅れ

 人間は不幸を感じると、それを誰かの責任にしたがる。自分の不幸は自分の責任だと思う人は少ない。だが、他人に責任を転嫁しても何ら状況は改善するのだろうか?

 中国が悪い、中国経済は崩壊する、習近平が失脚する。と願いつつ、仮にそれらが全て実現したとしよう。それであなたは幸せになるのだろうか。90年代初頭ソ連の崩壊、共産主義のいわゆる崩壊、それで民主主義国家の国民はみんな幸せになったのだろうか。逆にもっと不幸になった。純情かつ愚鈍な民主主義の民たちよ、あなたたちの元には永遠に幸せが訪れて来ない。

 民主も独裁も支配という意味で同じだ。

 民主主義の連帯はあり得ない。結局のところ、経済的利益しかない。日本と台湾の関係は面白い。文化的ルーツの共有が若干あっても、現下の国際政治版図の中では、もっぱら対中関係において同病相憐れむ立場にある。「台湾有事は日本有事」とはいえ、では中国が台湾に武力を使った場合、日本は何ができるのかどこまでできるのか、何1つもコミットできていない。

 私の知っている台湾人友人いわく「台湾は消去法的に日本しかない」。その通りだ。結局のところ、そうした葛藤をアメリカが利用しているだけ。日韓関係も然り。北東アジアというアジアの中心にあるメジャーな国々に派閥闘争をさせ、漁夫の利を得るのはアメリカなのだ。

 米国は冷笑する。「所詮、アングロサクソンに及ばない黄色人たちだ」。なので、そろそろ黄色人同士の戦いもいい加減に休戦にしたらどうだろう?反中も反韓も、もう時代遅れ。その人たちは近視眼的なルサンチマンでしかない。日本の立場がどうであれ、ASEANは既に中国側に立ち、韓国だって二股をかけている。

タグ: