民主主義はメンテナンスが必要、大衆の暴走という病巣

 中国指導部の新人事。日本にとって怖いのは、習近平ではなく、外交のトップになった王毅。日本の林外相など王の足元にも及ばない。王は日本語だけではない。日本人の思考回路(弱点)を徹底的に理解しているので、日本に勝ち目がない。

 中国はかなり強気になっている。以下のデータが何を意味するのか、私が言ってきた第二次中国ブームとは何か、考えてほしい――。

 2022年1~6月の中国へのの外国投資実績は、21.8%増。業種別では、サービス業9.2%増。ハイテク製造業31.1%増、ハイテクサービス業34.4%増。出所別では、韓国、米国、ドイツの対中投資実績がそれぞれ37.2%、26.1%、13.9%増加している。

 アメリカは中国に勝てない。ユーラシアの諸文明はいずれも栄枯盛衰の周期を経験している。しかし、アメリカは歴史が浅すぎて、基本的に衰退の本質やメカニズムを学習できていない。

 無知は罪ではない。ただ無知の知を持たないのが致命傷。アメリカはギリシャ哲学やローマ帝国の盛衰から学んでいない。フランス革命はある意味で単なるギロチン革命に過ぎない。それ以降のいわゆる近代民主主義は僅か200年余りの歴史、その浅薄さは目に余る。

 ついに民主主義批判もポリコレ棒に叩かれる非民主的世界になると、民主主義も衰退期に差し掛かる。西方世界の単一価値がサバイバルできるとは思えない。

 独裁専制下の国民は、政治に対して責任はない。しかし、民主主義制度下の国民は全責任を負う。後者国民で政治家に責任を転嫁する輩は、無知の知を持たない大衆である。もし民主主義が既に壊れたなら、一揆や暴力革命で新秩序を作ったらいい。そんな気概も気迫もない輩には、不幸が最もお似合いだ。民主主義の負け犬たち、遠吠えだけは一人前。

 自由には、責任、義務、不安、リスク、危険が伴う。大方の日本人はこの法則を自覚出来ずに、自由と安心をセットで求めてきた。ツケが回ってきたのだ。自由を語る資格のない人たちには、不自由のどん底が待っている。地獄がお似合いだ。

 私の持論――。

 1. 民主主義の一時停止・メンテナンスが必要。
 2. 民主主義を牽制する独裁専制の共存が必要。
 3. 地球総人口の制御が必要。

 善悪の価値判断でなく、現下に基づく事実認識だ。

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