学歴雑談

 学歴の話。

 私は早稲田出身だが、海外では「六大学」など何の意味もない。90年代前期、中国駐在のとき、「早稲田」のブランド力が強かったが、今はさっぱり。

 中国やアジアの場合、一流の人材はアイビー・リーグ、欧米名門校を目指す。二流は一般欧米校。日本留学にやってくるのは、三流以下だ。

 私は仕事柄、日本と欧米企業の中国人現地管理職やスタッフに接する機会が多い。感じたことは、同じ中国人と思えないほど違うことだ。

 欧米企業の中国現地責任者はまず、ABC(American Born Chinese=アメリカ生まれ中国人)や欧米留学組、シンガポールや香港系華人を使う。地頭の良い人が多く、論理的思考は欧米人同様。彼らのあだ名は、「バナナ」。黄色人種の外見にもかかわらず、芯は白人という意味。

 日系企業は最近、NEC(Nippon Educated Chinese=日本留学中国人)留学組を起用・登用することが増えたが、ほとんどが日本人に次ぐ「副級」管理職で、実権を渡さないことが多い。欧米に劣っても優秀なNECがいて、見てもわかる。場合によっては日本人上司よりできる中国人もいるが、それでも上司の小間使いになっている。それはやる気をなくしてしまうわけだ。

 やる気をなくしたNECたちは、2つに分かれる。1つはひたすら「日本人化」し、保身に徹する。もう1つは面従腹背で何かを企んで裏でやらかす(不正も)わけだ。

 これが現状だ。学歴はまったく意味なし。日本企業は、「日本語レベル」にしか興味がない。日本人はなぜ外国語を勉強しないのか。有能な人材なら、通訳をつければいいのに…。馬鹿げている。

タグ: