公の場で発言できない日本人、なぜ?

 フェイスブックのメッセンジャーは私的連絡用だが、なぜか公開投稿記事に対するコメントをメッセンジャで送ってくる人が後を絶たない

 フェイスブックはSNSだから、質問やコメント、問題提起は全員が共有したほうが、「公益」になる。なぜ、そうしないのか。自分の意見が間違ったり幼稚だったりすると、恥をさらしてしまう。それを恐れているからだ。だから、日本人は議論ができない、議論が深まらない、正論が得られないわけだ。

 はっきり言わせてもらうと、「恥」の文化がマイナス作用していることだ。自分のメンツや立場ばかり気にして、「私利」で「公益」が損なわれる。

 よく日本人が質問するとき、「初歩的な質問ですが…」と前置きするが、それも実は一種の自己防衛だ。だが、言わないより、言ったほうが断然良いので、前置きしてでも、公の場でコメントや質問してもらいたい。

 ビジネスの場においてもまた然り。会社の会議で、議長が質問や意見を呼び掛けても、誰も挙手しないが、会議が終わると、裏でいろんな意見が飛び交う。

 組織文化であるから、これを矯正しようと思ったら、根本から問題を取り除かなければならない。まずは、発言者がいかに得するか、有益な意見を出した者がいかにもっと得するか、というインセンティブの設置から着手しよう。

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