口達者でも手出せない、言行不一致の西側と米中の「悪学」

 日本を含めて西側民主主義諸国の特徴は、「罵る、口達者でも手は出せない」

 中国批判は一人前だが、じゃ中国ビジネスをやめようではないか、中国サプライチェーンを切ろうではないかと言ったら、一気に萎む。そういうところはとっくに中国に見破られている。彼らは着々と手を打っている。言ってみれば、民主主義国家の言行不一致が致命傷になっている。

 いつも言っているが、日本もそうだ。旦那のDVに抗議しそれを非難しながらも、生活費はもらいたいし、離婚だけはしたくない、しない、できない。いささか多重人格。

 アメリカも同じ。本当に台湾防衛に派兵できるのか。先日、問題になったバイデンの「台湾破滅計画」。別の情報があって、実は「台湾陥落後のアジア戦略」たるものだったようだ。ハワイで「台湾陥落」シンポジウムが開催されたという情報もある。当たり前と言えば当たり前だ。危機管理の実務だけが動いている。

 アメリカは「○○になったらどうする?」と考えるが、日本は「○○があってはならない」と叫ぶ。この点について、アメリカは日本よりましだ。

 中国が悪であれば、アメリカも悪。しかし、2つの悪が1つだけになったら、残された悪は極悪になる。だから、2つの悪を残す必要がある。2つの悪が牽制し合い、戦っている間は、周りにとって、善なのだ。

 米中に対しては、「まあ、周りに大きな迷惑をかけることなく、喧嘩してろ」というのが小国本音ベースの賢い生き方なのだ。米中のどちらにも立つことなく、建前ベースでは、喧嘩を止める仲裁役に徹すれば良いのだ。

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