短い湯治、奥飛騨でほっこり

 週末は、短い湯治。

 場所は、奥飛騨温泉郷にある福地温泉。あまり知られていない、地味で小さな温泉地である。囲炉裏への憧れで、今回泊まる二箇所の旅館はともに囲炉裏付きである。

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47541b_1奥飛騨・福地温泉の古い宿、「湯元 長座」

 高山駅前の濃飛バスセンターからローカルの乗り合いバスで1時間強で着くのが福地温泉。週半ばの雪で奥飛騨は一面の銀世界。

 土曜日の宿は、「湯元 長座」。築百年以上の屋敷は、とにかく「古い」という一言に尽きる。

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47541b_2「湯元 長座」

 私は大学の建築出身である。いまこそ建築とまったく無縁の世界に身を投じたが、建築への愛着は消えることはなかった。建築というと、建物を作るというイメージだが、それよりも、「空間を創る」という表現がもっとぴったりだ。

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47541b_3奥飛騨・福地温泉「隠庵 ひだ路」

 大学で「日本建築史」という科目があった。その当時、「囲炉裏のある空間」というテーマをもらい、レポートを書いたことをいまでも覚えている。そして、25年後のいま、ようやく囲炉裏のある空間を実際に体感することになった。

 すぅーと肩から力が抜ける。直火、程よい煙、温かさ、焼き上がる香ばしさ・・・。五感に染み込み、心がほっこりする。

 そして、窓外は雪景色。

47541_447541b_4「隠庵 ひだ路」の露天付きの部屋と廊下

 日曜日に泊まったのは、「隠庵 ひだ路」。この宿はなんと言っても内風呂、露天付きの部屋。いつでも、気が向いたら、ザブンと露天風呂に入れる。

 骨休みっていいなあ・・・